こんにちは。
事業担当の梶野です。
今年もあっという間に2月になり、厳しい寒さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
冬になると生きもののほとんどは冬眠していて少し寂しい季節ですが、そんな冬でも雑木林の中を良く観察すると、越冬中の昆虫や哺乳類などの痕跡を見つけることができます。
まず大きな木の根本に溜まった落ち葉を1枚ペロっとめくってみると・・・
ゴマダラチョウの幼虫がいました。
ゴマダラチョウはエノキを食草とするタテハチョウのなかまです。
幼虫で越冬するため、冬の間はほとんど移動せず、枯葉の裏などで春が来るのをじっと待っています。
今回見つけた幼虫の色が褐色なのは死んでいるからではなく、保護色といい枯葉と同じ色になり、外敵に襲われないために体の色を変化させ目立たないようにしています。
幼虫は春から夏の間はエノキの葉の色のような緑色をしています。
紅葉が始まり、エノキの葉が黄色になりはじめると幼虫も体色を黄色に変化させます。不思議ですね。
このゴマダラチョウは生息環境の悪化や外来種であるアカボシゴマダラチョウが増えすぎている事が原因で、数を減らしているチョウでとても残念です。
この幼虫にはそっくりさんがいて、同じエノキの葉を食べるオオムラサキ、以前のブログでも紹介させていただいたアカボシゴマダラ(外来種)がいます。
幼虫の見分け方は、かなりマニアックになってしまうので、またの機会にします。
次に幼虫がいた木の幹をよく見ると爪で引っ掻いた跡がありました。
哺乳類の何かだと思います。
5本の爪痕がありますね。
狸は前脚の爪が4本で、ハクビシンとアライグマは5本なので、ハクビシンかアライグマのどっちかなのだと思います。
冬でも色々観察できます。
皆さんも散歩の時に冬の楽しみとして、哺乳類の痕跡や越冬している昆虫を観察してみてください。