本日(3月8日)、公園でケヤキの芽生え(実生)を確認しました。ここ数日の暖かさを感じて、小さな種子から芽を出したんですね。
ケヤキというと、市役所前や農家の庭先に植わっているような、天を覆う大木を思いますが、種子は葉のかげにポツンとついており、大きさは直径3mmくらい。その最初の芽生えは写真のように、とても可愛らしいものです。環境条件にもよりますが、成長し、幹回り150㎝(保存樹木の要件)ほどの大木になるには50年以上かかると思います。種子は着果短枝と呼ばれる枝先の細い部分に複数ついていて、葉が枯れたころ吹く北風に乗って、母樹よりなるべく遠くまで飛んでいきます。カエデ等では種子自体がプロペラ状になっていて風にのせて遠くへ飛んでいきますが、ケヤキでは種子のついた短い枝ごと飛んでいくのです。水分や日当たりなどの条件の良いところに落ちた種子はこのように芽吹くことができます。
ケヤキの枝先の種子
着果短枝(枯れた葉とともに飛んでいく種子)
仙川平和公園のケヤキ大木